炭火焙煎珈琲工房 南蛮屋

炭火焙煎コーヒー 南蛮屋
メディア紹介情報

南蛮屋GM松野秀実、ブラジルを行く。~ブラジルレポート~

コーヒー豆産地訪問レポートのトップページへ
 

GM松野秀実よりブラジル便りが届きました。
本人の想いが伝わるように、そのまんま掲載!

ブラジル便り-1

ブラジルへ研修及び視察のためはるばるやってきました。
成田を19日の19:30に出発しニューヨークまで12時間。トランジットで2時間滞在し、そこから10時間かけてサンパウロに到着。サンパウロ市内で昼食を取り、飛行場を移り国内線でウベランジャという町に降り立ち、さらにバスで二時間、最終目敵地のセラード地区パトリシーニョについたのは約4時間前のこちら時間で19日の20時頃、約36時間の長旅でした。途中、国内線の飛行機が来ないとか、現地での待ち人が現れない、参加者の一人がトランジット中にチケットをなくす、サンパウロ市内で休憩のために手配していたはずのホテルの予約が取れていない等、他にもいくつかのトラブルもありましたが、どうにかなるもので、目的地まで来ることができました。面白いほどのトラブル続きですどうやらブラジルで細かいことは気にしてはいけないようです。
この町は小さな田舎町でにぎやかではありませんが、なにぶん夜なのでまだ町の様子もはっきり分かりません。とりあえず確認できたのはホテルの窓が壊れて鍵が閉まらないということ、入り口ドアの鍵が妙にちゃちであるということ。サンパウロに比べれば安心な町だと聞かされましたがはたして・・・。明日は早朝に南蛮屋の契約農園に視察に行ってきます。

ブラジル便り-2

今日は早朝から、南蛮屋契約農園のデュアスポンチス農園に行きました。そこで農園主のアントニオさんと息子のグラウシオさんに歓迎をうけいろいろ見せてもらいました。とてもフレンドリーな親子で「何も隠さず見せるよ」とは、言葉では言いませんがそのように感じる対応でした。その対応は紳士的で、尚且つとても真剣にコーヒー栽培をしている姿が感じられとても有意義な時間となりました。
午前中は自分ともう一人「南蛮屋さんの農園を見たい」という神戸の会社の社員の方だけ別行動でしたので、昼前から本日予定のカッピングセッションに合流し、SCAA講師の元でカッピングの講習を夕方まで行いました。このカッピングは06年度のウォッシュドとナチュラルの上位10カップをカッピングしたのですが、明らかに個性のわかるものや、ややわかりにくいもの(自分では)とありました。カッピングの奥は深いです。その後セラード地域の生産者による今年度の優秀生産者の表彰式に、ゲスト扱いで参加しました。昨年南蛮屋の限定豆で「コンテスト1位」の豆を販売しましたが、その2006年度のコンテストです。ここでも「やはり」というべきか「当然」と言うべきか、トラブル発生。表彰式というのに表彰状が来ない!しばらく(結構長い時間だったと思う)表彰式が遅れたのですが、結局表彰状なしでかなり時間遅れでのスタートとなりました。でも不思議なことにそんな事は誰も文句を言わないし怒る人もいない、下手すればみんな当然のごとく笑っている。これがラテンの血なのか、恐るべしブラジル。
夜はコンテスト参加農園主達と懇親会。ブラジル人は酒が強くみんな陽気です。この席で南蛮屋契約農園主の息子グラウシアスさんから「松野、ぜひ来年も来てくれ、」といわれたので、「わかった約束する。来年は社員全員で来るよ」と固い握手を交わしておいた。ブラジルと言う国はこのくらいの事を言っておいてもいいのだと思う。
結構ハードな一日だったが、とても有意義な一日であった。明日も朝からハードな日程のようなのですが、何か楽しみです。
それでは日本の皆様おやすみなさい。

ブラジル便り-3

今日も一日朝からスケジュールが組まれていました。朝一番でセラードコーヒーの現地事務所にてセラード地区の生産者の取り組みなどの説明が行われる予定でしたが、やっぱりと言うべきか、今となっては驚きませんがトラブル発生。事務所の電源が切れてしまい、電気が使えない状態に!電気工事のメンテナンスに時間がかかると言うことなので、シャパドン地区のアルメイダファミリーの農園視察に出かける。標高1300メートル位の高い標高のカルデラ内にあり、とても気持ちの良い所でした。ここは足早の視察となり、その後昼食を取り事務所に戻ったのですが、まだ電気が復旧していないようなので、フェレーロファミリーの農園施設に出かけることになりました。ここはパトリシーニョから1時間くらいの場所なのですがそのほとんどが舗装されていない悪路なのですが、その道を時速80k位で飛ばすものですから腰にダメージが・・・。こちらの人は皆、運転が荒くかなりスリリングです。
 農園で午前に行われる予定だったセラード生産者の取り組みや、生産における農法などの説明後、農園視察となりました。このフェレーロファミリーの農園はセラード地区では大規模でとても広大。見渡す限りのコーヒー畑です。広さや収穫量だけでなく、毎年コンテストで入賞する優秀な生産者で、その取り組みやシステムには感心させられます。視察後は農園内でバーベキューの接待を受け夜11:00のホテル帰還となりました。それにしてもこちらに来てから食事は、肉・肉・肉のオンパレード。いい加減飽きてきました。なんとなく体が日々酸性になっている気がする今日この頃。
こうして今日もブラジルの夜は更けて行く。そろそろ疲れてもきましたが明日もトラブルに負けずにがんばります。
ではおやすみなさい。

ブラジル便り-4

ブラジルに来てずっと天気がはっきりしなくて、1日数時間は雲が切れることもありましたが、総じて曇ってばかりです。時々雨も降ったりして。現地に何十年かすんでいる人も「10月にこんなに雨が降ったのは初めてだ」と言っております。ブラジルはとても暑いとイメージがありましたが、標高が高いこともあり、とてもすごしやすく、朝晩は半そででは過ごせません。

今日は1日農園めぐりで、中でも「ボアビスタ農園」は日本語にすると「良い景色」と言う名前の農園で、その名のとおりすばらしい景色と、いろいろな種類の鳥や動物が集まる夢のようなところです。

南蛮屋契約農園エリアでのワンショット

★ 南蛮屋契約農園エリアでのワンショット

そこでファミリーの昼食の歓迎を受け、農園視察をしたのですが、ここでもセラード地区の生産者がいかに厳しい管理の中で、真剣にコーヒー作りに取り組んでいるかが改めて伺えました。

アントニオの息子のグラウシアスさんと農園前で

★ デュアスポンチス農園

農園のパティオの前でアントニオさんも加わり記念撮影

★ 農園内の事務所 おしゃれな外見の趣のある建物です

事務所内でのスリーショット

★ 農園主のアントニオさん

日本から持っていったお土産の焼酎を手に親子でのショット

★ 日本から持っていったお土産の焼酎を手に親子でのショット
喜んでもらえて良かった

今回の視察旅行は短い時間の中で、この土地の空気にも慣れ始め、ブラジル人の適当さにもなれてきたところですが、今夜でパトリシーニョ最後の夜です。あっという間の滞在4日間でした。全部で8日間の日程ですが、その半分近くが日本からの移動と言うハードな日程でした。現地の人たちによく「何週間滞在するんだ」と聞かれ「4日だ」と答えると。オーバーアクションで「なんてことだ」とか「イグアスの滝を見ないなんてブラジルにはるばる来た意味がないじゃないか」とか言われる。日系人からは「日本人がそんなに忙しいなんて、日系ブラジル人でよかった」なんていわれる始末。「まあそうだよな」とも思うが仕事だからしょうがないか・・。とはいえ今回のブラジルの農園訪問はハードではあったがとても有意義で良い経験になりました。

参加者全員での記念撮影

★ 参加者全員での記念撮影

帰ってからより詳細を伝えたいと思います。
明日も出発までは、現地組織の「CACCER」の施設を見学し、午後に日本に向け出発です。

ブラジル便り-5

ここからは帰国後の報告となります。

最終日は「EXPOCACCER」の施設を見学してきました。「EXPOCACCER」とはセラード地区の生産者組合で、ここではセラード各地から集まってきた生豆の精製選別と保管がなされます。

施設で働く人たち。軽々と持ち上げます。

★ 施設で働く人たち。軽々と持ち上げます。

生豆が保管されている倉庫

★ 生豆が保管されている倉庫

精製処理量は年間120万袋、1日約4000袋の生豆が処理されるのですが、倉庫内に積み上げられた麻袋の壁は圧巻です。よくもここまできれいに積み上げたものだと思います。きっと几帳面な人が積み上げたのでしょう。

電気選別機

★ これは電気選別機。すごい速さで処理していきます。

選別機で選別された豆

★ 選別機で選別された豆

保管されている豆

★ 保管されている豆。見事!

「EXPOCACCER」訪問後、今回のツアー最後の訪問地、「CACCER」の事務所を訪問しました。何でも事務所を移転したばかりと言う事で、特に看板が出ているわけでもなく、事務所内は妙にスッキリした感じでした。ブラジルに来て感じていたのですが、スタイルが良くてきれいな女性が多いのです。これは自分一人の意見ではなく、今回のツアー参加者皆が口をそろえておりました。そして「CACCER」の事務所に勤務している女性二人も然りでした。こんな職場チョット羨ましいなどと、最後の訪問地での感想をもって、今回のツアーの締めくくりとなりました。

「CACCER」事務所内にて

★ 「CACCER」事務所内にて。あくまでも「友好」と言う仕事です。

その後、昼食を取り、ホテルを出発となりましたが、その際に契約農園の農園主アントニオの息子であるグラウシオさんが、06年のサンプルと、お土産にサトウキビで作られたお酒「ビンガ」を持ってきてくれました。サンプルもチョット素敵なラッピングをしてくれていて良い感じです。最高のお土産を頂きました。

お土産を持って見送りに来てくれたグラウシオさんと

★ お土産を持って見送りに来てくれたグラウシオさんと

あっという間のセラード滞在でしたがとても有意義な滞在でした。

後は帰国だけなのですが、そこはブラジル。最後まで驚かせられます。国内線でサンパウロに向かうウベランジャの空港で、搭乗する際の検査がまったく無い!
人間が通る金属探知機のゲートはあるのだが、係員はおらず、作動している様子は無い。飛行機に乗る乗客は、そこを皆素通りしていくだけなのだ。まるで電車にでも乗るような感覚です。これでは刃物だろうが拳銃だろうが何でも持ち込める。
いくら何でもこれはチョット適当すぎる!

適当感漂うウベランジャの空港にて

★ 適当感漂うウベランジャの空港にて

なかなか日本の常識が世界でも常識とはいかないものです。出発前の成田で、「ブラジルという所は、なかなか予定通りに行かないけれど驚かないで下さい」と、話には聞いていましたが、ここまで予定通りにいかないツアーも初めて経験しました。その適当感が楽しいツアーでもありました。全てが驚きと唖然のツアーでした。改めて恐るべしブラジル!素晴らしきブラジル!!

 
コーヒー豆産地訪問レポートのトップページへ
 
このページのトップへ